賃貸入居時の注意点

賃貸入居時のチェックポイントと現状回復の注意点
賃貸物件に入居する際には、快適な生活を送るためにも、退去時のトラブルを避けるためにも、事前の確認が重要です。特に「現状回復」に関するルールを理解しておくことは、無用な費用負担を防ぐうえで欠かせません。
1. 現状回復とは?
「現状回復」とは、退去時に部屋を元の状態に戻すことを指し、賃貸契約書に明記されていることがほとんどです。ただし、「元の状態」とは、必ずしも新品同様に戻すことではなく、通常の使用による経年劣化を除いた状態を意味します。入居者が故意または過失で生じた損傷については修繕義務が発生するため、日頃から注意が必要です。
2. 入居前の室内チェック
新居に家具を運び込む前に、室内の状態をしっかり確認しましょう。特に以下の点を重点的にチェックすることをおすすめします。
- 壁や床に傷や汚れがないか
- ドアや窓の開閉がスムーズか
- 水回り(キッチン・バス・トイレ)に異常がないか
- コンセントや照明設備の動作確認
もし、傷や汚れ、破損を発見した場合は、その部分を写真に撮影し、撮影日を書いた付箋を貼って記録を残すとよいでしょう。これにより、退去時に「入居前からあった傷」と証明しやすくなります。
3. 入居後に気づいた不具合
入居後に、故意ではない傷や設備の不具合を発見した場合は、できるだけ早く貸主や管理会社に相談しましょう。特に、以下のような問題は速やかに報告することが大切です。
- 雨漏りや水漏れ
- 給湯器やエアコンの不具合
- シロアリや害虫被害
雨漏りによる汚れなどは、貸主の責任で修繕されるのが一般的です。しかし、発見したにもかかわらず放置し、結果として床や壁が腐敗した場合は、入居者に修繕費の負担が発生する可能性があるため、迅速な対応が求められます。
4. 退去時のスムーズな現状回復
退去時に不要な費用負担を避けるためには、普段から部屋を丁寧に使用することが大切です。また、入居前に記録した傷や汚れの情報を、退去時にも提示できるように保管しておきましょう。
賃貸契約では、入居者と貸主の双方が適切な対応をすることで、円満な関係を築くことができます。しっかりと事前確認を行い、気持ちよく新生活をスタートさせましょう。
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