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【不動産の豆知識】民法改正により、不動産売買契約も更なる慎重さが求められるようになる?!(2)

※前回の続きです。

https://www.e-eda.co.jp/diary/detail/45024

 

■不動産のおける「契約不適合責任」になると実際に何が変わる?!

 

今回の民法改正は、『買主保護』の意味合いが強く押し出されています。売主の瑕疵担保責任は法定責任から契約責任=債務不履行責任に法的整理が行なわれたため、契約不適合責任は特定物・不特定物の別を問わず適用され(住宅は特定物)、契約不適合の対象は原始的瑕疵に限られないことになります。さらに、買主の取り得る法的手段として、これまでの契約解除、損害賠償請求に加えて『追完請求、代金減額請求』も認められるようになります。

 

※原始的瑕疵とは:これまで契約締結時までに生じたものを原始的瑕疵といっておりました。改正民法では、契約の履行時までに生じたものであれば契約不適合責任を負うことになります。

 

『追完請求、代金減額請求』も認められるとは、具体的には、修補(瑕疵を修理し補うこと)、代替物を引渡すこと、不足分を引渡すことを請求できるようになり、またこれらが売主によって為されない場合には、催告して代金の減額を求めることもできるようになります。なお、契約の解除についても事前の催告が必要になるが、今回の改正によって、契約目的の達成は可能だがハードルが高い場合には契約解除できることになり、『解除できるケースが増える』ことが想定されています。さらに、瑕疵自体も「隠れた瑕疵」である必要がなくなったため、買主の善意・無過失は解除の要件として不要になったことも法的には比較的大きな違いとなります。

 

■買主の権利行使の期間や制限にも違いがある

 

これまで、瑕疵を理由とした損害賠償請求および契約解除要求の権利行使は、買主がその事実を知ってから1年以内にしなければならないと規定されていました。

 

民法改正以降は、下記の2点が重要視されています。

 

<民法改正以降の買主の権利行使期間について>

① 種類または品質に関する契約不適合を理由とする追完請求などの権利行使は、買主が契約不適合を知った時から1年以内に通知する(不適合の内容を把握することが可能な程度の通知)

②数量や移転した権利に関する契約不適合を理由とする権利行使については期間制限が設けられていない

 

もちろん消滅時効にかかる可能性はあるが、今回の改正によって債権者が権利を行使できる時(客観的起算点)から10年が経過した時点だけでなく、債権者が権利を行使することができることを知った時(主観的起算点)から5年が経過した際も債権は消滅時効にかかるので、注意が必要です。これが今回の改正で買主に対する唯一の『権利(期間)縮小』と言える部分とのことです。

 

■不動産の「契約不適合責任」対策にはインスペクション+瑕疵保険提案が有効?!

 

民法改正によって不動産売買で制限されてきた買主の権利が拡充され、相対的に売主の責任および責任が及ぶ範囲は広くなりますが、従来の引き渡し規定などの特約での不動産売買契約も有効ではあります。しかし、民法改正後の2020年4月以降は、信頼利益だけでなく履行利益(=その契約がきちんと履行されていれば、その利用や転売などにより発生したであろう利益)も損害賠償請求の対象となり、追完請求および代金減額請求も認められるため、“現実的に買主が行使しやすい対抗措置”となる可能性が高いと考えられています。

 

このようなやり取りを軽減する対策としては、契約不適合責任に対応するには、まず契約書(もしくは物件状況調査の報告書および付帯設備表)に物件の状態・状況を細大漏らさず記載することがとても重要になります。

 

その為、買主の権利行使によって発生するトラブルによって、無駄な時間を回避するためには、「インスペクション+瑕疵保険」への加入がこれまで以上に有効な手段となりそうです。

 

仮に契約書に記載されていない隠れた瑕疵が発見されても、事前にインスペクション(=専門家による建物の現況調査)によって特段の指摘がなく、瑕疵保険に加入できる状態もしくは売主がコストを負担して瑕疵保険に加入済みであれば、追完請求にかかるコストを保険の適用によって賄うことができます。またこのような瑕疵保険の制度を活用する事によって、売主サイドも安心してご自宅の売却ができることにもつながります。

 

売主にとっても、買主にとっても、民法改正後に住宅を売買する際に必要なのは、契約書の記載事項の見直しと、それ以上にインスペクション+瑕疵保険の仕組みを有効活用することが重要なようです。

 

ぜひ、今後の住宅購入の参考にお役立て下さい。

 

 

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投稿日:2020/03/30   投稿者:-