所有者不明

その物語は一本の電話から始まりました。「あのーオタクの看板を見て電話しているんだけど、ちょっとここに来てくれないかな」。初めは言っている意味が分からず何度か聞き返しているうちに、城南地区にあるエダ住宅の売地の看板を見てSさんは電話をしてくれたのでした。「すぐに伺います!」。「これはいいお客様だ、長期在庫の物件が売れるぞ」と私は現場に直行したのです。
現場に着くとなんだか疲れた様子のSさんがたたずんでいました。
「このアパートの草刈りに来たのだけれど、もう疲れたから売りたいんだよ」とSさん。
そのアパートは、弊社の売地と隣接した誰も住んでいない築40年超えの朽ち果てたアパートでした。
Sさんの話では市役所から苦情がきて他県から草刈りに来ているが、建物は自分のものではないのでどうにかしてほしいという内容でした。聞くところによると土地は自分名義ですが建物は亡き父名義で相続が終わってなく共同相続人の弟Nさんとは喧嘩して7年以上も行方不明ということでした。
いけない、このままでは「その他の空き家」になってしまう。いやもうなっている。
空き家問題で問題とされるのは「その他」の住宅が増えているという点なのです。
売却するのでもなく貸すのでもなく、ただ放置されているだけの空き家が全体の40%を占めているのです。
これぞ「空き家なくし隊」の出番です。私たちの提携しているメンバーの行政書士・司法書士と連携して弟さんとやっと連絡をとることができました。初めのうちのNさんは、「どうせ国のモノになってしまえばいいんだ!」と、けんもほろろでとりつく島もない様子でしたが、何回かお話しをするうちに打ち解けていただいて本音で話すことができるようになりました。
結果は「相続放棄」という結末でした。
そこまでに、かかった日数は約6ヶ月。いろいろありましたが、今は朽ちた建物は壊してきれいな土地になり「嫁ぎ先」も決まりました。
投稿者プロフィール

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